Sunday, May 14, 2006

医学部

近年、医学部受験が人気だそうだ。
離島や僻地等で産婦人科医を中心に医師不足は深刻であり、そうしたそうした報道に影響を受けて、医師となり困っている人を助けてあげようと考える受験生が増えてきたという事だろうか?
70年代に始まった国の1都道府県1医科大学政策の元、各地で医科大学が設置され、医師過剰状態になりつつあるとも言われている今日。しかしながら、一方で特に僻地の産婦人科医師の不足は深刻である。
そうした事に影響を受けて、医師を志す人が増えているのであれば大変喜ばしい限りだ。
しかし、実は違う。医学部を目指す受験生や、医大生に何故、医師を目指すのかと尋ねると、"金が欲しい"、"社会的地位の為"、"親父の病院を継ぐ為"という回答が多く見られる。そしてまた、こうした理由から医学部が今日大変な人気を集めているそうだ。
これはとても残念な事。人は、将来の人類の更なる発展に貢献するために生まれてきたのだ。医師に与えられた仕事は、病気の人、怪我の人に適切な治療を行い、人を助ける。つまり、人類の発展に大いに貢献する職種だ。そんな清浄、神聖な職種にそんな堕落した動機で志す人が多いとは残念だ。
これには、日本の医師の制度が誤っていると思う。日本の医学部の大学入試には面接は無い(近年は、面接、小論文が課される大学も見られるが)。また、国家試験においても記述試験のみで面接は課されない。つまり、どうして貴方は医師をこころざすか?その初歩的な質問を一度も問われること無く医師になれる事が可能なのである。
例えば米国では違う。米国の医学部入学条件は大卒が必須条件である。つまり、日本と異なり、(学部、専攻を問わず)大学を卒業しなければ、医学部を受験することが出来ない。そして、試験には面接が課され、不純な動機であればそこで落とされる。ある統計によれば、東京大学理科3類合格者に同様の面接を課した場合半分以上は米国の医科大であれば落とされるような回答をするそうだ。
どうして貴方は医学部に行くの?
医学部を目指す方、もう一度、その理由をよく考えて欲しい。
日本の将来、世界人類の平和の為に。

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