有彌嘉ノ想念(유미카의 상념)

失恋ってどういうのを言うのか分からないけれど、でも好きな女の子を映画に誘ったら「ごめんなさい」って言われた。（本当は映画じゃ無いけど、まぁ、映画って事にしておく。）何だかもう最悪な気分。何もしたくない。死にたい。ちょっと大げさ過ぎたかな。別にそれくらいの事で死ぬような馬鹿じゃないけどさ。でも、こういう今の気持ちをやっぱり失恋と呼ぶんだと思う。
なんでこんなにあっけなくで振られたのか、やっぱり女の子の気持ちを理解するのは難しいな。女性作家(平岩弓枝とか唯川恵とか)の書いた恋愛小説とかたくさん読んで、女の子の気持ちってどんなのなのか理解していた積もりなんだけど、でも、そうだよな、恋愛とか人の心って、算数じゃないから、答えは１つじゃないし、人の気持ちなんて簡単に分かるわけないよな。
詳しくは聞けないけど、彼女の過去には異性との間で色々嫌な思いをしていたのかも知れない。
だから俺も含めて、異性に対して敏感なのかも知れない。でもね、俺は今、本当に彼女の事を愛しているし、好きな女の子の為には何を犠牲にしてでも、彼女の為に尽くしたいと思っている。
その辺りの俺の気持ちを多分、まだ分かってくれていないんだろうな。
映画に行く事は出来ないって言われただけで、縁を切られた訳じゃないから、これからも今までどおり友達として、仲良くしていけるから、もう少し、時間をかけて、俺の本当の気持ちを伝えていけばいいのかな。
それでも、ダメだ、自分には他に好きな男がいるんだって言われたら、その時は、勿論、諦めるけどね。大切なのは、彼女が幸せになってくれる事だからね。
とにかく、今はそっとしておいてあげる事。暫く時間が経ってからまた、最近元気にしてる？みたいな感じで声を掛けてみよう。

まぁ、初めての恋愛で、初めから全てが上手く行く訳ないよね。きっと上手く行くと思ったんだけど、まさか、映画を断られるなんてね、予期せぬ事だったよ。さっさと気持ちを切り替えて、とりあえず恋愛小説をもっとたくさん読もうかな。