Friday, March 02, 2007

タミフルについて

先日、某国会議員が、厚生労働大臣に対して、タミフルと子供の異常行動の因果関係がある事を公表すべきだとの旨の発言をしていたが、これは残念ながら完全に誤りである。
すでに、多くの専門家が指摘するとおり、タミフルと子供の異常行動には因果関係が無い。
あくまでも、インフルエンザ脳症が異常行動を引き起こしているのであって、したがって、先日、厚生労働省は、タミフル服用か否かにかかわらず、インフルエンザに感染した場合、最低二日間は保護者はよく子供を監視するよう報道した。こちら参照
極めて妥当な内容である。
ここで、皆さんにお見せできる資料が見当たらなかったので、説得力に欠けるかもしれないが、かつて(タミフルが開発される以前)は日本国内において年間に100名程のインフルエンザ脳症の為と見られる死亡があったとされている。脳症の具体的な詳細は不明だが当然ここには異常行動による死亡も含まれていると考えられる。
次に、現在、日本国内において年間800万人の人にタミフルが処方されているとされている。一方で、私が知りえた限りの情報ではここ4年間で12名(まだ未確認情報ですが)がタミフルを服用後、異常行動で亡くなっている。ここには先月の2名の転落死も含まれる。
現在、分かっている確かな情報はこれだけである。
これだけの情報でタミフルと異常行動を結びつけるのは非常に危険な考えである。

別の見方をすれば、かつては年間100人の人がインフルエンザによって亡くなっていたが、タミフル開発後は年に数人の死亡に減少していると言える。
また、通常、医師はインフルエンザ患者に対し、タミフルのみを処方する事は考えにくい。タミフル以外の薬も処方されている。つまり、異常行動で亡くなった人達は、タミフル以外の薬も服用していたと考えられる。ここで、タミフルばかりをクローズアップするのはおかしい。

先日の納豆報道でも、視聴者がいかにメディアに対して軟弱であるかが示されたが、メディアは多方面から客観的に情報を分析し、正しい報道をして欲しいと思う。

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